次の DEMO を見に行く
NSAIDs
PR

【作用機序】NSAIDsはなぜCOXを阻害できるのか?

hachi
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

NSAIDs:非ステロイド性抗炎症薬

COX:シクロオキシゲナーゼ

薬学生
薬学生

確かにNSAIDsがCOXを阻害するのは知ってるけど、

「なぜ」って言われると分かんないなー。

ハチ
ハチ

秘密はアラキドン酸にあるんだよ!

あわせて読みたい
【ポイントは2つ】アスピリンジレンマをめっちゃ分かりやすく解説!
【ポイントは2つ】アスピリンジレンマをめっちゃ分かりやすく解説!

炎症の出発物質「アラキドン酸」

ハチ
ハチ

アラキドン酸が炎症の出発物質なんだけど知ってる?

薬学生
薬学生

アラキドン酸は知ってる!

でも炎症の出発物質ってことは知らなかった。

ハチ
ハチ

図を作ったから確認してみて!

薬学生
薬学生

ほんとだ!

アラキドン酸を筆頭に色んな物質ができてる。

ハチ
ハチ

そう!

アラキドン酸を出発物質として色んな物質が生成されて炎症反応に繋がる。

このような流れをアラキドン酸カスケードというんだ!

薬学生
薬学生

アラキドン酸カスケード聞いたことあるよ!

あ!繋がった!

アラキドン酸はどこから現れたのか?

薬学生
薬学生

アラキドン酸が炎症のスタートって分かったけど、そもそもアラキドン酸ってどこから作られるの?

ハチ
ハチ

良い質問だね!

実は、アラキドン酸は細胞膜のグリセロリン脂質から遊離して生成する物質なんだ。

その時に関与する酵素がホスホリパーゼA2

薬学生
薬学生

そうなんだ!

ホスホリパーゼA2ってなんだか聞きなれないな…

ハチ
ハチ

普段聞き慣れないかもしれないけど、ステロイド薬はこのホスホリパーゼA2を阻害することで抗炎症作用を示すんだ。

ステロイドはNSAIDsと違って炎症の元であるアラキドン酸の生成を抑制するから

COXだけを阻害するNSAIDsよりも効果が高いんだよ!

薬学生
薬学生

なるほど!納得!

グリセロリン脂質とは

グリセロールにリン酸が結合したL-グリセロールリン酸を骨格とする物質です。

ホスホリパーゼのサブタイプによって切断される部位が異なります。

マムシの毒にもホスホリパーゼが含まれており、赤血球膜を破壊し溶血を起こすと言われています。

NSAIDsの作用機序

アラキドン酸とPG・TXの構造

PG:プロスタグランジン

TX:トロンボキサン

ハチ
ハチ

じゃあ次はアラキドン酸とPG・TXの構造を比較してみよう!

構造が似てることがイメージできればOK!

ハチ
ハチ

どの化合物も

  • カルボン酸
  • 不飽和結合(二重結合)

を持っていることがポイントだよ!

関連問題

105回薬剤師国家試験

解答はこちら

解答はこちら

【本題】NSAIDsがCOXを阻害できる理由

ハチ
ハチ

図でも分かる通り、NSAIDsの作用機序はCOXの阻害。

加えて、NSAIDsがなぜCOXを阻害できるのか?

っていう視点がとても大事なんだ。

薬学生
薬学生

NSAIDsには何か共通点があるの?

ハチ
ハチ

そう!

実はNSAIDsはアラキドン酸に類似した構造をしているんだ。

薬学生
薬学生

どのNSAIDsもカルボン酸と二重結合が被ってるね。

ハチ
ハチ

その通り!

NSAIDsはアラキドン酸のカルボン酸と二重結合部分を模倣しいてるからCOXを阻害すると言われているんだ!

ぶっちゃけ、NSAIDsがアラキドン酸に類似してるからCOXと相互作用を起こしやすいっていうイメージでOK!

カルボン酸を持たないCOX阻害薬

セレコキシブやメロキシカムはカルボン酸を持たないNSAIDsですが、酸性官能基を持つため他のNSAIDsと同様、COX阻害作用があると考えられています。

関連問題

109回薬剤師国家試験

解答はこちら

おまけ:アスピリン喘息はなんで起こるの?

ハチ
ハチ

唐突だけど、アスピリン喘息ってなんで起こるか分かる?

薬学生
薬学生

あ~そう言われると分からないかも。

ハチ
ハチ

難しいよね。

簡単に言うと、NSAIDs服用によるロイコトリエン(LT)の過剰産生が原因だと言われているよ!

薬学生
薬学生

LTが原因なんだね!

覚えてとこ!

あわせて読みたい
【薬剤師国家試験】NSAIDs問題まとめ
【薬剤師国家試験】NSAIDs問題まとめ
あわせて読みたい
【構造で解説】ケトプロフェンで光線過敏症が起こる理由
【構造で解説】ケトプロフェンで光線過敏症が起こる理由
ABOUT ME
ハチ
ハチ
薬剤師
106回国家試験合格。 コスパ&タイパ良く合格する為の知識・考え方を発信しています。
記事URLをコピーしました