【薬剤師国家試験】104回問209の解説
hachi
Hachi薬
散剤の主薬の処方量が少ない場合には、賦形剤の添加により、かさを増し、分包誤差を極力少なくすることができる。賦形をする際は、一般的に賦形剤として乳糖やデンプンなどを、主薬によって選択して用いる。
構造式Aで表される乳糖に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 D-グルコフラノースとD-ガラクトフラノースがグリコシド結合している。
2 還元糖である。
3 グルコシダーゼによって、2つの単糖に分解される。
4 水に溶かすと異性化し、旋光性を失う。
5 β(1→4)結合をもつ。
答えは「2と5」。
1
⇒D-グルコピラノースとD-ガラクトピラノースがグリコシド結合している
ピラン⇒6員環
フラン⇒5員環
3
⇒乳糖はβ(1→4)結合を持つので、βーガラクトシダーゼ(ラクトース)によりグルコースとガラクトースに分解される。
4
⇒旋光度は変化するが、旋光性は失われない。
乳糖、グルコース、ガラクトースは各々にアノマー水酸基が存在する為、旋光度を示す。