実践問題
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【薬剤師国家試験】103回問279の解説

hachi
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36歳女性。腎移植目的で入院となった。移植に伴いサンディミュン®カプセル、ミコフェノール酸モフェチルカプセル、メチルプレドニゾロン錠を術前より内服することとなり、担当薬剤師が指導を開始した。
移植手術は無事に終了し医師の指示によりサンディミュン®カプセルをネオーラル®カプセルに切り替えることになり、引き続き担当薬剤師が指導を継続することになった。

術前に服用していたシクロスポリンの油性製剤と術後に処方された自己乳化型マイクロエマルション製剤の特徴に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


1 自己乳化型マイクロエマルション製剤の方が、バイオアベイラビリティが高い。

2 いずれも消化管液中でw/o型エマルションが形成される。

3 自己乳化型マイクロエマルション製剤の方が、薬の吸収に対する食事の影響が小さい。

4 自己乳化型マイクロエマルション製剤の方が、油相と水相の間の界面張力が大きいため、液滴が微細化される。

5 シクロスポリンは水溶性が高いため、主にエマルションの水相に分配する。

Q
解答・解説

答えは「1と3」。

食事による血中濃度への影響特徴
サンディミュン®カプセル食後の方が高くなる。
ネオーラル®カプセル空腹時の方が高くなる。サンディミュンよりも血中濃度のばらつきが小さい。
シクロスポリン製剤の比較


⇒ネオーラルの方が食事による影響を受けにくい。


⇒ネオーラルのみw/o型エマルションが形成される。


⇒界面活性剤が低下する。


⇒シクロスポリンは脂溶性であるため、油相に存在する。

シクロスポリンの構造
  • アミノ酸11個からなる環状ペプチド
  • 脂溶性側鎖が多い。
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ハチ
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106回薬剤師国家試験現役合格Ⅰ 6年間バイトと勉強両立Ⅰ 6年次にアロマテラピー検定1級 ・日本化粧検定1級取得取得Ⅰ コスパ・タイパ良く合格する為の知識・考え方を発信しています。
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