【薬剤師国家試験】105回問199の解説
hachi
Hachi薬
43歳男性。身長170cm、体重75kg。双極性障害で処方1の薬剤を服用していた。
抑うつ症状が再燃してきたため、今回、処方2が追加された処方箋と以下の検査値が記載された情報用紙を持って患者が来局した。
問210
バルプロ酸やラモトリギンは、どちらもグルクロン酸転移酵素で代謝される。ラモトリギンのグルクロン酸抱合体の構造として正しいのはどれか。1つ選べ。
答えは「2」。
グルクロン酸の構造を考慮すると、選択肢は1か2に絞られる。
UDP-α-グルクロン酸はアノマー炭素がリン酸エステルに電子を引っ張られている為、カルボン酸よりも反応性が高くなっている。
よって、答えは2になる。
ラモトリギンとUDP-α-グルクロン酸の反応はSN2反応(求核置換反応)。
問211
この処方に関し、医師へ疑義照会する内容として、適切なのはどれか。1つ選べ。
1 バルプロ酸Na徐放錠200mgの投与量を、1日200mgに減量する。
2 バルプロ酸Na徐放錠200mgの投与量を、1日1200mgに増量する。
3 ラモトリギン錠の投与量を、1日50mgに増量する。
4 ラモトリギン錠の用法を、朝食後2時間以降投与に変更する。
5 ラモトリギン錠の用法を、隔日投与にする。
答えは「5」。
投与開始2週間まで:ラモトリギンを隔日投与しなければならない。
参考:ラモトリギンの添付文書
関連問題:103回-問339の解説