【薬剤師国家試験】100回問106の解説
hachi
Hachi薬
胃・十二指腸潰瘍の治療に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
1 スクラルファートは、胃潰瘍部位に結合することで、ペプシンによる自己消化から粘膜組織を保護する。
2 ラニチジンは、胃の壁細胞に存在するヒスタミンH2受容体を遮断することで、プロトンポンプの活性化を抑制する。
3 ランソプラゾールは、K+に競合してプロトンポンプを阻害することで、胃酸分泌を抑制する。
4 ミソプロストールは、プロスタグランジン合成酵素を活性化することで、胃粘膜のプロスタグランジンを増加させる。
5 オキセサゼインは、ガストリン受容体を遮断することで、胃酸分泌を抑制する。
答えは「1と2」。
3
⇒ボノプラザンの記述。
4
⇒レバミピドの記述。
ミソプロストールはプロスタグランジンE1(PGE1)誘導体なので、PGE1受容体を刺激する。
~プロスト:PG類、PG誘導体
分類 | 医薬品名 | 特徴 | 適応 |
PGE1 | アルプロスタジル | PGE1製剤 | 末梢循環障害 |
リマプロスト | PGE1誘導体 | ||
ミソプロストール | 胃潰瘍 | ||
ルビプロストン | 慢性便秘 | ||
ゲメプロスト | 子宮収縮薬 | ||
PGE2 | ジノプロストン | PGE2製剤 | |
PGF2α | ジノプロスト | PGF2α製剤 | 子宮収縮薬 |
イソプロピルウノプロストン | PGF2α誘導体 | 緑内障 | |
ラタノプロスト | |||
トラボプロスト | |||
タフルプロスト | |||
ビマトプロスト | |||
PGI2 | エポプロステノール | PGI2製剤 | 肺高血圧症 |
ベラプロスト | PGI2誘導体 | ||
トレプロスチニル | |||
イロプロスト | |||
その他 | セレキシパグ | PG骨格を持たないプロスタノイド受容体作動薬 | |
オミデネパグ イソプロピル | 緑内障 |
5
⇒オキセサゼインは、ガストリンの遊離を抑制する。
ガストリン受容体遮断薬はプログルミド。