【薬剤師国家試験】血液凝固系問題まとめ
hachi
ハチ勉
脂質異常症の患者。スタチン系薬単剤で治療を続けるも低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)がコントロール不良であり、主治医はコレスチミド錠を処方に追加した。
その後、この患者は、ワルファリンカリウム錠の投与が必要となった。ワルファリンはコレスチミドと併用すると吸収が阻害されることがある。その主な物理化学的要因はどれか。
1つ選べ。
1 共有結合
2 水素結合
3 配位結合
4 疎水結合
5 イオン結合
答えは「5」。
コレスチミドは陽イオン性物質である、陰イオンである胆汁酸とイオン結合をして胆汁酸の再吸収を阻害する。(腸肝循環阻害)
これによって、肝臓ではコレステロールから胆汁酸を合成する働きが促進されて血中コレステロールが低下する。
コレスチラミンも同様の作用機序を有する。
同様にコレスチミドと陰イオンであるワルファリンの相互作用はイオン結合であると推測できる。
ワルファリンKは「ワルファリンイオン」と「K+」から構成されていることが分かるので、陰イオン性物質(酸性物質)であると分かる。