【薬剤師国家試験】103回問224,225の解説
hachi
ハチ勉
35歳女性。肺動脈性肺高血圧症のためにイロプロスト吸入液を使用していた。
しかし、仕事で出張が多くネブライザーを持ち歩いての使用に不都合があるため、下記の薬剤へ変更となった。
問212(実務)
薬剤師が行う患者への説明として、適切なのはどれか。2つ選べ。
1 副作用として頭痛が起こることがあります。
2 血液を固まりやすくする作用があります。
3 噛まずに服用してください。
4 妊娠していても服用可能です。
答えは1と3。
詳しくは、ベラプロストNa添付文書を確認。
問213(物理・化学・生物)
イロプロストやベラプロストナトリウムはプロスタグランジンI2の構造をもとに開発された薬物である。
これらに関する記述のうち、最も適切なのはどれか。2つ選べ。
1 イロプロストはプロスタグランジンI2の部分構造aの酸素原子を炭素原子に置換することにより、シトクロムP450による代謝を受けやすくしている。
2 ベラプロストナトリウムはプロスタグランジンI2のプロドラッグである。
3 ベラプロストナトリウムはカルボン酸部位を塩とすることにより、水溶性を向上させている。
4 プロスタグランジンI2の部分構造aの二重結合の立体化学はE配置である。
5 ベラプロストナトリウムはプロスタグランジンI2の部分構造aに芳香環を導入することにより、酸性条件下での安定性を向上させている。
答えは3と5。
1
⇒基本構造変換されていたら代謝を受けにくくすることで滞留時間を長くしたり、プロドラッグになってると思ってOK。
2
⇒ベンゼン環は加水分解などを受けないのでプロドラッグとは言えない。
4
⇒Z配置が正しい。
cis異性体⇒Z配置。
trans異性体⇒E配置。
⇩覚え方